こんにちは。ぶ~ちゃんです。
甲州街道歩き旅9日目の4回目です。
前回「台ケ原宿」に入って食事を済ませて、台ケ原散策を始めました。
今回は、「台ケ原宿」散策の続きです。
ここは「白州」です。白州と言えば、名水の里として有名です。ここには、名水百選にも選ばれた尾白川や、豊富な湧水が点在し、清らかな水が自然に溢れています。
そして世界に誇る水の山が作り出す水は長い歴史を持つ清酒の醸造に使われてきました。地域の清酒は、この水の持つ豊かな味わいを活かしているなど、味わい豊かな天然水として、今でも私たちの生活にも深く係っています。また、白州周辺には散策できる美しい自然環境も広がっており、四季折々の風景を楽しむことができます。
白州の魅力は、清らかな水だけでなく、自然と歴史が織りなす独特の景観にもあります。ぜひ一度訪れて、その美しさと歴史的な価値を体験してみてはいかがでしょうか。
甲州街道の旅 9日目-4
台ケ原宿散策
15:30
「七賢」を満喫し、外に出るとお店の隣には風情ある建物が連なります。
「明治天皇菅原行在所」石碑と共に、山梨県指定有形文化財「北原家住宅四棟」の案内板が並びます。
こちらの敷地に明治天皇の宿泊された「行在所」があるんです。
堂々とした佇まいです。
「七賢」の道向かいにあったのは「問屋場跡」です。
金精軒
そしてそのすぐその先の、先ほど食事をした「レストラン臺眠」の正面にあるのは、老舗和菓子店「金精軒」です。歴史を感じる建物が建ち並びます。
金精軒
1902年に旅籠が菓子店として歴史が始まったんだブ!
厳選された材料と白州のきれいな水を大事にして、手間をかけて和菓子を作っているんだブ。お土産として有名な「信玄餅」は、なんと金精軒が商標登録しているんだブ。
許可をいただいて、店内を撮影させて頂きました。
地元産の素材にこだわった、オリジナルのお菓子が並びます。
私たちは甘いものには目が無いので、片っ端から食べてみたくなります。
そして「極上生信玄餅」を購入!最後の1箱でした!
極上信玄餅
もち米、きな粉の大豆の原料だけでなく、甲斐駒ケ岳の伏流水を使用したり、きなこも自家焙煎・製粉するなど製法まで徹底したこだわりよう。更にお餅の味をひきたてるため、砂糖の量は控えめに調整しているそうです。頭が下がりますね。私もここまでこだわったモノづくりがしてみたい!
自宅に戻ってからじっくり味わって食べました。
もちろん、これでおいしくない訳がないです。
モチモチの食感で、今まで食してきた信玄餅とは全く別物でしたよ。
「金精軒」を後にして、道はしばらく緩やかな上り坂が続きます。どこか懐かしさを感じる道です。ゆったりとした坂道に足を進めながら、周囲の風景と静かな時間を味わいます。
整然と積まれた石垣が現れます。「台ケ原宿登記所跡」です。
その道を挟んだ隣には「田中神社」の鳥居があります。
江戸日本橋から四十三里目「台ケ原一里塚」
少し進んだ左手に「甲州街道一里塚跡」の石碑がありました。
日本橋から四十三里目、約170kmです。下諏訪まであと50km。
ここまでかなり歩いてきたと思っていましたが、まだまだ道のりは長いです。
つるや旅館
旅籠だった「つるや旅館」の旧館です。講札が掛けられたままになっていたり歴史を感じる建物です。
旧館に宿泊できませんが、隣にある新館は宿泊可能です。
甲州街道沿いには宿泊施設があまりないので重宝されています。
道の駅はくしゅう
16:00
台ケ原宿を過ぎたあたりに「道の駅はくしゅう」があります。
歩きで立ち寄る道の駅は何となく不思議です。
直売所では野菜、果物、米などの販売だけでなく、白州の名水で育てられた様々な特産物も充実しています。食堂では、四季の採れたての野菜や旬の素材を活かした郷土料理も楽しむことができます。
名水が湧き出る場所があり、なんと水を汲んで持ち帰ることができるんです。
私たちが訪れたときにも、たくさんのペットボトルをもった方が水を汲んでいました。
ミネラル豊富な天然水が汲み放題!羨ましい限りです!
隣接するスーパーに立ち寄り宿泊で必要なものを購入しました。
旅の宿「ヴィラテックハウス花白州」
16:30
「道の駅はくしゅう」の裏手にある登り坂を進むこと約20分。ようやく9日目の宿泊場所である「ヴィラテックハウス花白州」に到着しました。なんとか明るいうちに辿り着けてホッと一安心。
宿に到着すると、オーナー夫婦が温かく迎えてくださいました。
屋内に入ると、心地よく落ち着く癒しの空間が広がっていました。ここまでの歩き旅の疲れや、外の冷え込みが一瞬で消え去りました。
こちらの宿で使われている生活用水は、なんと全て「南アルプス天然水」だそうです。贅沢で羨ましい限りですね。水資源が豊富なこの地域ならではの魅力です。
客室は広々としていて、バストイレ付き、床暖房まで完備。さらに清掃が行き届いていて、とても快適に過ごせました。窓からはお庭を一望できる造りになっており、今回の訪問では既に真っ暗な年の瀬の景色でしたが、春先には緑が溢れる美しい庭を楽しむことができるのでしょう。
お風呂
夕食まで少し時間があったので、先にお風呂をいただくことにしました。
こちらのお風呂も、もしかすると南アルプスの天然水を使っているのでしょう。
そしてなんと、ジャグジー付き!
湯船に浸かると、歩き疲れた体がじんわりと癒されていくのを感じます。
贅沢な時間を過ごしながら、リラックスしてしっかりと疲労回復することができました。
食事
お風呂の後は待ちに待った夕食です。テーブルに並べられた料理はどれもボリューム満点で、目にも舌にも嬉しいですね。
料理にも大変なこだわりがあり、使われている野菜は自家菜園で採れたものや、地元でその季節に収穫された新鮮な食材ばかり。しかも、それらは南アルプス天然水をたっぷり含んで育った最高の素材だとか。
さらに驚いたのは、日々手に入る食材に応じてメニューをアレンジしているという点。オーナーの追求心と努力、そしておもてなしの心が一皿一皿に詰まっており、その姿勢に思わず頭が下がる思いです。
さらに食後には手作りのチーズケーキが登場。
あまりの美味しそうな見た目に、写真を撮るのも忘れて思わず飛びついてしまいました。悪しからず(笑)。
このチーズケーキもオーナーの手作りとのこと。食事の締めくくりにふさわしい、甘さ控えめで濃厚な味わいがとても印象的でした。
全ての料理が美味しいので、宿泊を予定される方はぜひ、しっかりお腹を空かせて臨むことをお勧めします!
その他施設(庭園、サイクルカフェ)
訪れた季節柄、お庭の景色を楽しむことは叶いませんでしたが、この宿では石窯を使ったピザ焼きやバーベキューも体験できるとのことです。
お庭には四季折々の植物が植えられており、菜園も広がっているため、自然に囲まれた贅沢な時間を味わえそうです。春や夏には、美しい緑や色とりどりの花々が庭を彩ります。大自然を満喫できる素敵な宿ですね。
宿のもう一つの魅力として、サイクリスト向けのカフェ「cycle cafe by 花白州」があります。現在準備が進められており、来春から本格的な営業がスタートするとのことです。
どのようなカフェになるのか今から楽しみですね。美しい自然に囲まれたこのエリアで、サイクリストたちの新たな憩いの場となる予感がします。
私たちが住んでいる地域と、オーナー夫婦が以前お住まいだった場所が近かったことから、自然と会話も弾み、楽しいひとときを過ごしました。
甲州街道沿いには宿泊施設が少ないため、この時期に泊まれるだけでもありがたく感じていたのですが、実際に到着してみると、予想以上に贅沢で心温まるおもてなしを受け、至れり尽くせりの時間を堪能できました。ホテルや旅館では味わえない、アットホームで特別なひとときでした。昔の旅人はこんな贅沢を味わうことはできなかっただろうな、と思いながら、少し罪悪感も感じましたが(笑)。
次回は緑が映える季節に再訪したいと思いました。リピーターが多い理由がよくわかりました。
氷の花をつける植物「シモバシラ」
翌朝、外に出ると霜柱が立つほどの寒さの中、オーナーが裸足にサンダルでわざわざ庭の片隅まで連れて行ってくれました。そこで教えてもらったのが「シモバシラ」という植物です。
シモバシラは、根から吸い上げた水分が茎から浸み出し、外気に触れて凍りつくことを繰り返し、まるで「氷の花」のような美しい結晶を作り出します。この現象は、雪や雨が降っていないこと、寒すぎても風が強すぎてもダメという厳しい条件が揃った時だけに見ることができる、自然の芸術です。
大自然を感じることが少なくなってきた今日この頃、この貴重な体験をさせていただきました。旅って、やっぱり面白いですね。
次回は台ケ原宿から蔦木宿までの道のりをお伝えしますので、お楽しみに!
甲州街道9日目 まとめ
9日目は「韮崎」から「台ケ原宿」まで、約5時間、18kmの道のりでした。
みどころ
- 七里岩
- 徳島堰
- 下円井の町並み
- 台ケ原宿の町並み(日本の道100選)
- 晴れていれば四季折々の美しい富士山が望める。
- 西に南アルプス、北に八ヶ岳を望む。
エリアの特徴
- 緩やかな登り坂が続く。※局所的な起伏あり
- 食事処、コンビニが少ないが、休憩や食料調達には困らない程度。
- 街道沿いに線路が無く、バス等の交通機関も少ない。
- 街道沿いに宿が少ない。
- 山から吹き下ろす風が冷たい。冬場は防寒対策をしっかりと。
今日のウォーキング
甲州街道歩き旅9日目の記録です。日本の道百選の「台ケ原」や下円井の町並み、美しい山々の景色を堪能しながらウォーキングできました。ここまでの甲州街道旅の中でも特に気持ちが良く、空気もおいしかったです。台ケ原は見どころが多いので、ついつい寄り道してしまいます。
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