甲州街道歩き旅!10日目④「蔦木宿」

甲州街道歩き旅

こんにちは。ぶ~ちゃんです。

甲州街道歩き旅10日目の4回目です。
前回「原の茶屋跡」まで歩きました。
今回は「金沢宿」の手前にある「青柳駅」までを歩きます。

この区間には「カゴメ 富士見工場」や、この旅の一里塚で一番興奮した「御射山神戸一里塚」がありました。宿場町はなくても見どころは豊富にありましたよ。

甲州街道の旅 10日目-4

金沢宿への道中

13:30
甲州街道古道痕跡を抜けると、一面に広がる畑の風景が広がります。「道の駅 信州蔦木宿」で食べたお弁当で補給したエネルギーも、しばらく続いた登り坂で使い果たされてしまいました。お腹が減ってきましたね。

なんと、この地域には「カゴメ野菜生活ファーム」があり、食事を摂ることができるんです。
お腹も空いてきたので、さっそく畑の向こうに見えてきた大きな建物へ向かいました。

東側には「カゴメ 富士見工場」があり、その背後には「八ヶ岳連峰」が連なっています。関東では絶対に見ることのできない、圧倒的な壮大な景色が広がっています。
「カゴメ 富士見工場」は50年以上続いており、地域活性化にも貢献しているそうです。ここでは、カゴメの代表的な商品である「野菜生活」やトマトジュースなどが製造されています。

さっきまで遠くに見えていた「カゴメ野菜生活ファーム」にあっという間に到着しましたが、お昼を過ぎた時間帯にもかかわらず、人影が全く見当たらず…。

ドアの張り紙には「冬季休館」の文字が…。
残念ながら、道中で楽しみにしていた特別なランチは一週遅れで味わうことができませんでした(泣)。

妻はすっかり意気消沈…。お腹が空いているのに、思い描いていたランチが食べられないなんて。
仕方なく、持ってきたおやつと水筒のお茶で休憩を取ることに。
事前のリサーチが足りませんでした。妻ちゃん、本当にごめんなさい。

その先、民家の裏に目を向けると、沈んだ気分を晴らしてくれるような美しい景色が広がっていました。こんもりとした小山に建つ小さな祠と、遠くにそびえる山々のコントラストが、心を穏やかにしてくれます。
お腹は空いていますが、どこかほっこりとした気持ちになりました。

くよくよしていてもご飯は食べられません! ここには先に進むためのエネルギーを与えてくれる壮大で美しい景色があるんです。

14:00
さらにその少し先には、石仏や石塔が並んでいる場所が現れました。
この旅で、1か所当たりの石仏や石塔の数としては記録更新です!
この地域の信仰心の深さを感じ取ることができます。

20号に合流して100mほど進んだところに「川平吉先生生誕之地」と刻まれた大きな碑が立っています。

ブーちゃん
ブーちゃん

小川平吉

衆議院議員や国勢院総裁、司法大臣、鉄道大臣をやっていたんだブ。そして、孫はあの宮沢喜一なんだブ。戦前に五私鉄疑獄事件に関わって逮捕されちゃったんだブよ。

石碑のある敷地には「902m」の標識が立っていました。標高は依然として高いままですが、どうやら「塚平一里塚」の標高をピークに、少しずつ下ってきているようです。

国道沿いで交通量がそれなりに多い通りを進んでいくと、「御射山神戸交差点」に冠木門のあるお家を見かけました。歴史や風格を感じさせてくれますね。

その一つ先の「神戸八幡」の交差点には「御射山神戸八幡神社」があります。
小さな神社ではあるようですが、富士見町指定天然記念物、樹齢は390年の「神戸八幡社の欅」があります。樹高30m、幹周7.7mの大木です。

「馬頭観音」のある交差点を、斜め左に進んで緩やかな登り坂に入っていきます。
またしばらく上り坂が続きます。

坂道の途中に見つけた多数の石仏石塔群は非常に印象的でした。
「カゴメファーム」付近にあった石仏石塔群とどちらが多いですかね。

登り坂を進むと、林の中に入っていきます。緩やかなアップダウンが続いていたせいで、妻が膝に違和感を感じ始めましたが、今日のゴールはもう少し!もうひと踏ん張り!

江戸日本橋から四十八里目「御射山神戸一里塚」

14:30
坂を登り切った先に、まるでオーラを放つかのような巨木が現れました。ここが「御射山神戸一里塚」です。日本橋から四十八里目、約192kmにあたります。

その両塚が残っており、こんなに見事な一里塚が存在するとは予想もしていませんでした。樹齢はなんと約400年!樹高は約25mにも達し、その圧倒的な存在感に、夫婦そろって大興奮、大感動でした!あまりにも素晴らしい景色で、思わず息をのむほどでした。

これほどの巨木を目の前にすると、つい感動してしまいますね。
さらに大きな「御射山神戸八幡神社」の欅も見に行っておけばよかったです。

ここまでの旅で、一里塚には塚も木もない場所も多く見てきましたが、ついに最強とも言える一里塚に出会いました。葉がなくてもその迫力は圧倒的で、季節が変わり葉が生い茂った時期にもぜひ見てみたいと思います。

西側のケヤキと比較すると、少し小さく感じてしまいますが、東側のケヤキもかなり立派で、存在感は十分に感じられます。これほどまでに大きく、歴史を感じる巨木に出会えるとは思いませんでした。

次の青柳駅発の電車に間に合うよう少し急いできたのですが、「御射山神戸一里塚」の迫力にすっかり足止めされてしまいました。ですが、時間を確認するとまだ何とか間に合いそうだったので、気持ちを切り替えてラストスパート!

道中、「青柳ゆるぎ石」の案内板を発見しました。この巨石は江戸時代に「金沢宿」の出入り口の目印とされていたとのこと。昔の旅人たちにとっても、ひと際目立つ存在だったのかもしれませんね。歴史の息吹を感じながらも、電車に間に合うよう再び足を速めます!

さらに10分ほど歩き、20号線に出ると、少し離れたところに本日の到着地点である「青柳駅」が見えてきました。長い旅路の締めくくりに駅の姿を確認できると、ほっとするものですね。

20号に架かる歩道橋を渡り、坂道を下っていきます。
青柳駅に続く道も風情がありますね。

15:00
なんとか「青柳駅」に到着しました!次の電車の時間は15:08。ぎりぎり間に合ってホッと一安心です。

この駅舎、コンクリート打ちっぱなしの独特なデザインが目を引きます。中央にそびえる塔は、かつての「金沢宿」の町並みに見られる「うだつ」のデザインを取り入れたものだそうです。街道の歴史や要素がさりげなく盛り込まれていて、旅の締めくくりにふさわしい親近感のある駅舎でした。

ブーちゃん
ブーちゃん

青柳駅
標高:866.9mにある無人駅なんだブ。
駅舎は木造だったけど、2002年(平成14年)にコンクリート造りの簡易駅舎が完成したブ。鉄道建築協会賞を受賞したブ。


休む間もなく、電車がやってきました!次の電車はなんと1時間45分後。
気温が低い中、待合室でじっとしているのはさすがに辛そうです。タイミングよく電車に間に合って、本当に良かったと思います。

帰路の寄り道 小淵沢駅

御宿場印「教来石宿」を手に入れた!

途中「小淵沢」駅で特急に乗り換えます。
特急待ちの時間で立ち寄ったのは「小淵沢駅観光案内所」です。この日の朝に「ケルンコーヒー」が開店前で手に入れることのできなかった「教来石宿御宿場印を手に入れることができました。

場所  :小渕沢観光案内所
営業時間:9時~17時
休業日 :年中無休

小淵沢駅舎

小淵沢駅は2017年に現在の新しい駅舎に変わりました。

ブーちゃん
ブーちゃん

小渕沢駅
標高は886.7 m 山梨県最西端の鉄道駅なんだブ。

新しい駅舎は、周囲の自然をイメージしたデザインなんだブ。エコステーションのモデル駅として作られていて、太陽光発電設備や太陽熱利用設備が使われているんだブ。1階には駅務スペースや物産店、観光案内所。2階には改札や待合室、駅そば、市の交流スペースがあるんだブ。屋上には展望デッキもあって、晴れた日には周りの山々や星空を楽しむことができるんだブ。

電車を待っている間に、屋上の展望デッキから景色を眺めてきました。
外の空気はかなり冷たかったですが、澄んだ空気の地域、季節も相まって、富士山、八ヶ岳連峰が綺麗に見えました。

歩き旅グルメ 駅弁「ワインのめし」「甲州ワインハンバーグ」

帰りの電車では、小渕沢駅で購入したお弁当を食べながら帰路につきました。登り坂や寒さで疲れた体、そしてお昼を食べそこなった胃に、このお弁当が本当に染み渡りました。

妻が選んだのは、JR東日本が開催した「駅弁味の陣2021」で大賞を受賞した「ワインのめし」弁当。
山梨県の食材がふんだんに使われていて、山梨の魅力が詰まった一品です。
見た目も華やかで、彩り豊かな具材を少しずつ味わいながら、旅行気分を締めくくるにふさわしい満足感のあるお弁当でしたよ。

私が選んだのは「甲州ワインハンバーグ」弁当です。
赤ワインで炊き込んだご飯は、ほんのりと赤みを帯びていて、口に運ぶたびにワインの香りが広がります。主役の炭火焼ハンバーグには、山梨県産の赤ワインをたっぷり使ったデミグラスソースがかかっていて、お肉の旨味が際立つ味わいでした。

まさに「食べるワイン」とも言えるような一品で、旅の疲れも忘れてしまうほどの美味しさでした。
山梨の魅力が詰まったこのお弁当、またぜひ味わいたいと思える一品です。

車窓から外の景色を眺めながらいただく駅弁は、旅の醍醐味ですね。
これまで歩いてきた道を遠くに眺めると、達成感とともに、道中の出来事が鮮明に蘇ります。

これで10日目の旅も無事に終了しました。
甲州街道の旅もいよいよ残りわずかとなりましたが、次回はどのような風景や出会いが待ち受けているのでしょうか。引き続き、この旅の記録をお楽しみに!

甲州街道10日目 まとめ

10日目は「台ケ原」から「青柳駅」まで、約5時間半、20kmの道のりでした。

みどころ

ブーちゃん
ブーちゃん
  • 教来市宿
  • 蔦木宿
  • 塚平一里塚
  • 御射山神戸一里塚
  • 富士山、南アルプス、八ヶ岳

教来市宿、蔦木宿の風情もさることながら、塚平・御射山神戸の一里塚は立派で見ごたえがありました。標高も高く絶景が続き気持ちよい旅ができました。

エリアの特徴

ブーちゃん
ブーちゃん
  • 緩やかな登り坂が続く。
  • 食事処、コンビニが少ない。
  • 街道沿いに線路が無く、バス等の交通機関も少ない。
  • 山から吹き下ろす風が冷たい。冬場は防寒対策をしっかりと。

中央線が離れている区間になります。甲州街道と一番近づく「青柳」駅の利用をお勧めしますが、「富士見駅」「すずらんの里」、がんばれば「信濃境」駅も徒歩圏内かと。
甲州街道付近のバスは「教来市」(韮崎行き)までです。しっかりプランを立てて行きましょう。

今日のウォーキング

甲州街道歩き旅10日目の記録です。

歩数:41,383歩

距離:27.6km(甲州街道のみ:20km)

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