こんにちは。ぶ~ちゃんです。
甲州街道歩き旅5日目の3回目です。
前回「中初狩宿」に入りました。
今回は「中初狩」「白野」「阿弥陀海道」と進みます。
目まぐるしく宿場町が変わっていく地域です。短い宿場は気付かずに、次の宿に入ってしまいそうです。
ここまでの道のりは、4日目までの起伏の連続とは異なり、比較的平坦で、20号線に沿った一本の道を進むような感覚でした。これから向かう笹子駅までの道のりも、自然豊かな地域が広がっていて、穏やかな景色が続きます。
5日目の最後、笹子駅までの道のりも楽しんで行きましょう。
甲州街道の旅 5日目-3
江戸日本橋から29番目の宿場町「中初狩宿」
14:45
中初狩宿の街道筋は、趣きのある家々が並んでおり、昔ながらの雰囲気が漂っています。
中初狩本陣跡です。
「明治天皇御小休遺跡」碑があります。
中初狩宿
本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠25軒と、結構大きな宿場なんだブ。下初狩宿と中初狩宿の2つは合宿だったんだブ。
その後は、道なりにひたすら進みます。周囲にはのどかな景色が広がり、緑豊かで穏やかな山々が目に入ります。この静かな道を進むことで、日常の喧騒を忘れ心がリフレッシュされていくのを感じます。
笹子川に架かる船石橋を渡り終えると「船石碑銘」があります。
親鸞聖人が船形の石の上に座って説法を行ったそうです。
その石は笹子川氾濫で流れてしまい消失してしまい、この石碑が建てられたそうです。
少し歩くと突然「る」の文字の看板。ひらがな一文字のインパクト。
「古民家宿 るうふ織之家」の『る』だったようです。
一棟貸しの古民家宿です。築100年以上の歴史を持つ古民家をリノベーションしたこの宿は、快適な空間とリラックスできる設備が整っています。さらに、囲炉裏テーブルを囲んで楽しむ食事は、季節の食材をふんだんに使った料理が提供され、古民家ならではの温かみと共に贅沢なひとときを過ごせる場所です。
一度行ってみたくなりますね。
遠くから見えていた中央線の架橋にたどり着きました。ここには歩道が無く、ガードレールの内側を歩くことになります。車の往来があるため、かなり危険ですので、十分注意して進む必要があります。
廃線跡「旧第3笹子川橋梁」
橋梁の奥に見える四角い建造物は、「旧第3笹子川橋梁」の橋台です。かつてはここにトラス構造の橋桁が架かっていたそうです。当時の鉄道技術を感じさせる貴重な遺構ですね。
笹子まであと3kmです。もう少しで到着です。
この場所は滝子山の登山道入口でもあるようです。滝子山は人気のハイキングスポットで、登山好きの人々にとっては魅力的なコースの一つです。
この道を入った線路沿いには「白野一里塚跡」があったようですが、気づかずに通り過ぎてしまいました。
江戸日本橋から30番目の宿場町「白野宿」
15:15
案内板のすぐ先に分岐があります。
右の道に進むと「白野宿」です。
白野宿の街道筋は、静かで車の往来もほとんどなく、風情溢れる景色が広がっていました。
白野宿
本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠4軒と、小さな宿場だったんだブ。
阿弥陀海道宿の次と、そのまた次の黒野田宿の3つの宿で、継ぎ立てを分担していたんだブ。
奥に見えるのが宝林寺です。
「ラーメン銀次」の看板も気になります。
白野宿の本陣跡です。立派な造りが今も残っています。
その先20号と合流しますが、すぐにまた別れます。この分岐を右に進みます。
伝説の石が残る場所「立石坂の立石」
中央線の架橋をくぐったたもとに「立石坂の立石」の標柱が立っています。
ここは「伝説の石が残る場所」のようです。
「山姥の杖」説と「鬼の杖」説です。
この地域は桃太郎伝説が根強い人気ですね。
線路に沿って道を進みます。
少し上り坂が続きます。この辺りも街並みに風情がありますね。
「親鸞聖人念仏供養塚」と石仏石塔群です。
山梨県に入ってから、親鸞聖人に繋がるものを目にすることが多くなったような気がします。
バスの先にある道が旧甲州街道だったのですが、中央本線により分断されてしまったようです。
まっすぐは行き止まりになるので、ここを左折してガードをくぐります。
新道と合流したところに甲州街道案内板があります。
右折してまっすぐ進みます。
笹子川沿いです。心安らぐのどかな風景が続きます。
江戸日本橋から31番目の宿場町「阿弥陀海道宿」
16:00
宿場の入り口には阿弥陀堂があったことから、「阿弥陀海道」と呼ばれるようになったそうです。先ほどの合流地点から約1kmほど歩くと、笹子川橋が見えてきますが、ここでは橋を渡らずに右手の方へ進みます。
すぐ現れる旧笹子橋を渡ります。
旧笹子橋からの景色は、開放感に満ちています。旅の疲れもすっかり癒される瞬間です。
今日の旅ももう少しで終わりです。
創業360年の老舗「笹一酒造」
旧笹子橋を渡り終わったところに「笹一酒造」があります。
笹一酒造
1661年に花田屋としてスタートしたんだブ。それからずっと続く老舗酒蔵で、日本酒とワインを造っているんだブ。
今でも300年以上の伝統を大切にしながら、日本酒や焼酎、ワインを作っていて、その品質は数々の賞を受賞しているんだブ。
酒蔵自体も観光スポットとして開放していて、たくさんの人に日本酒とワインの魅力を広めているんだブ。
笹一の直営ショップ「酒遊館」。
シックで落ち着いた空間です。
笹一吟醸ソフトクリームを頂きました。
酒粕をふんだんに使用したノンアルコールのソフトクリームです。
甘酒のような風味で、濃厚な味わいです。
ノンアルコールなのも、お子様やドライバーの方も食べられますね。
峠の力餅「笹子餅本舗 みどりや」
笹子酒造を出て間もなく笹子駅です。
笹子駅前にある笹子餅「みどりや」さんに立ち寄りました。
みどりや
100年以上続くんだブ。すごく歴史ある和菓子屋さんなんだブ。そのお店の看板商品は、甲州街道の名物、「笹子餅」なんだブ。ヨモギのいい香りが漂って、もちもちとした食感が特徴だブ。
昔ながらの味を大事にしていて、長い年月をかけて伝え続けているんだブ。
夕方になってしまいましたが、お店に入ってみると、最後の1つ(10個入り)が残っていたのですぐさま購入。家に帰って食しました。評判通りもちもちしていておいしかったです。
笹子駅
16:30
「みどりや」のすぐ目の前には「笹子駅」が見えています。
ついに本日の目標地点に到着です。お疲れ様でした。
甲州街道5日目 まとめ
5日目は上鳥沢宿から阿弥陀海道宿、8時間、19kmの道のりでした。
平坦な道が続いており、小仏峠を越えてから感じてきた険しさはあまり感じませんでした。
比較的ゆとりのある旅を楽しめた一日でした。
ただ、終わってみると鳥沢駅から笹子駅までで高低差約280m。
緩やかに上り続けていたんですね。
今回の行程は新道、中央本線に沿って歩く道がほとんどでしたので、道に迷うような箇所もありませんでした。次回はとうとう甲州街道最大の難所「笹子峠」に挑戦です。
みどころ
- 甲斐の猿橋 桂川渓谷
- 駒橋発電所
- 下花咲本陣
- 笹一酒造
- 自然景観に恵まれたエリア(山、川、富士山)
「猿橋」は一度行ってみたかったので、ルート上にあって良かったです。猿橋だけなく桂川渓谷や渓流も非常に綺麗で見ごたえがありました。
その後に通りかかった「駒橋発電所」も重厚感、迫力があって興奮しました。
甲州街道に現存する3つのうちの1つ「下花咲本陣」もしっかり維持管理されているようで、さすが国指定重要文化財という佇まいでした。
旅の最後に立ち寄った笹一酒造の歴史と風格も見どころの一つです。
前回に引き続き、地形的にも緑の山に囲まれ、川がせせらぐ。色んなところから富士山を望むことができるという非常に自然景観に恵まれたエリアであったと思います。
エリアの特徴
- 周囲は山。日の入りが早いので、時間に余裕をもった計画を。
- 道はほぼ平坦。
- 大月エリアを過ぎると、ルート周辺に食事処・コンビニはほとんどない。食事は大月駅周辺で摂ることをおススメ。
前回同様、自然が豊かで開放的な雰囲気を楽しむことができます。
交通量は全体的に少ないエリアです。歩道が無い場所などもあるので注意して下さい。
道はほぼ平坦です。(笹子に向けて緩やかに上っていっているようですが…)
大月エリアまでは、食事処、コンビニが点在していますが、花咲を越えたあたりから笹子までルート上に食事処、コンビニはほとんどありません。
自販機等は点在しているので活用して、こまめに水分補給して下して下さい。
ルート沿いに中央本線が走っているので、途中離脱も比較的容易です。
今日のウォーキング
5日目の記録です。平坦な道と思っていましたが、段数120階を数えており、緩やかな上り坂が続いています。いつもの歩き旅に比べると距離は短かったですね。
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