世界遺産「日光の社寺」に行ってきた!-東照宮の見どころを紹介①-

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こんにちは。ぶ~ちゃんです。

紅葉のシーズンには大勢の観光客で賑わう日光。そのもっとも著名な観光スポットが「日光東照宮」です。
豪華絢爛な建築美を、観光ガイドなどで目にしたことがある方も多いでしょう。東照宮は、日本史上最大の英雄の1人である徳川家康の墓所であり、日本の歴史・文化が形作られるなかで、非常に大きな役割を果たしてきました。
本記事では、東照宮にまつわる歴史・見どころをご紹介します。この記事を読めば東照宮のことがだいたいわかって、観光がより充実したものになること間違いなしです。

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日光東照宮の概要

日光東照宮は、徳川家康を神として祀る神社であり、日本を代表する歴史的・文化的遺産の一つです。栃木県日光市に位置し、「日光の社寺」の一部として世界文化遺産に登録されています。

東照宮の創建は、家康の遺言に基づき、1617年(元和3年)に二代将軍・徳川秀忠によって建立されました。その後、三代将軍・徳川家光の時代に大規模な改修が行われ、現在の華麗な社殿群が完成しました。建築様式は、絢爛豪華な装飾が特徴の「権現造」で、極彩色の彫刻や金箔をふんだんに用いた壮麗な意匠が施されています。
日光東照宮は、単なる神社ではなく、徳川幕府の権威を象徴する存在でもありました。そのため、全国の大名や職人たちが協力して建設に関わり、当時の最高水準の技術が集結した建造物となっています。
現在も、多くの参拝者や観光客が訪れ、日本の歴史や文化に触れることができる貴重な場所となっています。本記事では、日光東照宮の見どころを、ルート順に詳しくご紹介していきます。

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日光東照宮の見どころ 前半

日光東照宮は、単なる神社ではなく、日本の歴史・文化・芸術が凝縮された 「江戸時代の美と権威の象徴」 です。豪華な建築や彫刻の魅力だけでなく、家康公の精神や江戸幕府の威光を感じられる貴重な場所。日光を訪れるなら、ぜひ時間をかけてじっくり見学してみてくださいね。
山内一の人気スポットで、観光シーズンは混雑するため、朝一番に訪れるのがおすすめですよ。

表参道

参道を東照宮に向かってあるいていると入り口に最初に見えてくる石碑、「東照宮」の文字は渋沢栄一の文字が刻まれているそうです。初っ端から驚きですね。

石鳥居【重文】

東照宮の入り口を示すのが、この石鳥居です。高さ9mあり日本の石鳥居としては最大。
額は後水尾天皇の書なのだそうです。
また、鳥居に近くなるほど参道の幅が1mほど狭くなっているなど、遠近法を用いて鳥居を大きく見せるための工夫がなされていています。

黒田長政公が元和4年(1618年)に奉納したこの石材は、九州の筑前(福岡県)から船で小山まで運ばれ、そこから人力で日光まで運ばれました。直線距離でも900km以上に及ぶ壮大な運搬作業でした。

五重塔【重文】

鳥居をくぐると、左手に見えるのが写真右にある五重塔。高さは約35m。
慶安3年(1650)若狭の国(福井県)小浜藩主酒井忠勝公によって奉納されました。文化12年火災にあいましたが、その後再建されました。

表門【重文】

東照宮の最初の門は、左右に仁王像が安置されていることから「仁王門」とも呼ばれています。仁王像は、この神聖な領域に邪悪なものが入り込まないよう、鋭い眼差しで睨みを利かせています。門をくぐることで特別な空間に足を踏み入れることを実感させてくれます。

三神庫(さんじんこ)【重文】

上神庫・中神庫・下神庫はまとめて「三神庫」と呼ばれ、「百物揃千人武者行列」で使用される馬具や装束が収められています。下神庫は修繕中でした。

上神庫の上には、ちょっとユニークな象の彫刻がありますが、よく見ると実際の象とは少し違う姿をしています。これは、江戸時代の絵師・狩野探幽が実物を見たことがなく、想像で描いたものだとか。「想像の象」として親しまれています。

神厩舎・三猿(しんきゅうしゃ・さんざる)

神厩舎は、ご神馬をつなぐ厩(うまや)です。昔から猿が馬を守るとされているところから、長押上には猿の彫刻が施されていると言われています。

猿の彫刻は全部で8面16匹あり、その中でも特に有名なのが「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿ですね。これは2面目にあたります。
三猿は幼少期を描いたもので、「悪いことは見ない・聞かない・言わない」ことで、純粋な心を育てるという意味が込められています。子どもには良いものだけを吸収して、素直に育ってほしいという願いが込められた、親の教えでもあるんです。

御水舎(おみずや)【重文】

神様にお参りする前に、手や口を清めるための建物で、神厩舎を過ぎた参道の曲がり角にあります。水盤は元和4年(1618)に佐賀藩主・鍋島勝茂公が奉納しました。
屋根の下には、水を守る飛龍と波の彫刻があり、鯉も泳いでいます。屋根の西側の一部が切り落とされているのも特徴的。杉の成長を妨げないためともいわれています。

唐銅鳥居(二の鳥居)

陽明門への石段基部に立つのが、日本で造られた初の青銅製の鳥居唐銅鳥居(二の鳥居)です。
寛永の大造営の際に建立されたもので、扁額部分には葵の紋が飾られています。

唐銅鳥居、陽明門、唐門、拝殿、本殿は、南北に一直線に並んでいます。唐銅鳥居を覗いて、その中に陽明門が収まって見える地点が「北辰の道の起点」と呼ばれていて、(北辰とは、北極星のこと)唐銅鳥居と陽明門を中心に結んだ上空に北極星が位置します。これは「妙見信仰」に基づくもので、日光東照宮の強力なパワースポットの一つとされています。

輪蔵(りんぞう)【重文】

二ノ鳥居をくぐってすぐ左側にある極彩色の彫刻が施された建物で、下層・上層ともに軒裏まで飾り金具がふんだんに使われています。内部には八角形の回転式書架「輪蔵」があり、天海版の一切経(6323巻)が納められていました。
日光東照宮の境内にありますが、神仏分離後も日光東照宮と日光山輪王寺の間で所有権が未決着のままとなっているそうです。

南蛮鉄燈籠【重文】

仙台藩主・伊達政宗がポルトガルから取り寄せた南蛮鉄で鋳造された2基の燈籠、「南蛮鉄灯籠」です。東照宮内には数多くの燈籠がありますが、鉄製のものはこの2基だけです。
時を経て錆びた風合いが、歴史の重みを感じさせてくれますね。

鐘楼・鼓楼(重文)

陽明門に向かって左右対称に並ぶのが鐘楼と鼓楼です。どちらも袴腰型の櫓造りで、右側が鐘楼、左側が鼓楼となっています。鐘楼には78体、鼓楼には38体の彫刻が施されています。極彩色で彩られた建物は非常に華やかで、迫力があります。
個人的には、堂々とした袴腰型の鐘楼にはいつも目が輝いてしまいます。

東西廻廊【国宝】

東西回廊は、陽明門の左右に広がるコの字型の回廊で、国宝に指定されています。
本堂をぐるりと囲むように作られていて、壁面には200以上の花鳥の彫刻が施されています。これらはすべて一枚板から彫り出された透かし彫りで、極彩色がほどこされており、職人の技術の高さを感じられます。立体的で迫力のあるデザインや鮮やかな色使いが見どころの美しい建築物です。じっくり眺めて楽しんでみてください。

陽明門【国宝】

東照宮を代表する建築といえば、やっぱり国宝「陽明門」です。数ある社殿の中でも、その豪華さは群を抜いていて、日本で最も美しい門とも言われています。
2017年に4年がかりの「平成の大修理」が完了し、色鮮やかな姿が蘇りました。あまりの美しさに、1日眺めていても飽きないことから「日暮らしの門」とも呼ばれています。

多彩な彫刻

陽明門は、幅約7メートル、奥行き約4メートル、高さ約11メートルの壮麗な門で、龍や鳳凰などの想像上の動物や、古代中国の故事・聖人をかたどった多彩な彫刻で飾られています。

陽明門の最上部には鬼瓦が据えられ、門全体を守るように睨みを利かせています。
正面唐破風下には、後水尾天皇宸筆の「東照大権現」の勅額が掲げられ、その両脇には麒麟の彫刻が施されています。
さらに、その下2段には龍の頭が並んでいますが、下段の龍にはヒゲがなく、ブタのような鼻孔を持つ「息」という霊獣が彫られています。龍・息は口の開きが異なり、「十人十色」を表現しています。
さらにその下、中央には「目貫の龍」と呼ばれる白い龍が鎮座し、両脇と梁の端には馬の蹄を持つ「龍馬」の彫刻が配されています。

「目貫の龍と龍馬」のすぐ下には、「千人唐子の知恵遊び」と呼ばれる彫刻が並びます。これは、中国の子どもたちが遊んでいる様子を表しており、平和な世の中への願いが込められています。
その下には、「中国の故事や仙人」の彫刻が並び、中国の歴史上、戦乱の世を平和に導いた聖賢たちが表現されています。
一番下には、唐獅子の彫刻が施され、下を見下ろすような姿で配置されています。

天井に描かれた龍

陽明門の通路の天井には、2枚の龍の絵が描かれています。北側には「昇り龍」、南側には「降り龍」があり、対になっているのが特徴です。
また、昇り龍は「八方睨みの龍」、降り龍は「四方睨みの龍」とも呼ばれており、どこから見ても睨まれているように見える迫力のある龍の姿となっています。

逆柱

陽明門の12本の柱には、白い顔料(胡粉)を塗り、「グリ紋」と呼ばれる模様が刻まれています。ところが、北側の1本だけ模様が逆向きになっています。これは「魔除け」のために、意図的に逆さに彫られたとされています。
「完成」は「崩壊の始まり」とも言われることから、あえて未完成の状態にし、建物が長く存続するよう願いを込めたとも言われています。

日光東照宮は、美しさと歴史に圧倒される場所でした。特に陽明門の迫力には驚きましたが、日光東昭宮はここまでで終わりません。まだまだ見どころがたくさんあります。次回の記事では、東照宮のさらに魅力的な部分を紹介していくので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

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